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最古の「化石」は非生物起源

最古の生命のサインは単なる変な形のゴミ?

Richard A. Kerr


新しい見方。様々な深度から焦点の合った像を混合すると、ウィリアム・ショップによって記載された推定上の微化石(b, c)は(a)へと延長して膨らむ。

5億4000万年前のカンブリア紀の生命の爆発の前に形成された岩石の中から化石を探す調査は「誤解釈と疑わしい結果によって悩まされている」、とカリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)の指導的な古生物学者、ウィリアム・ショップはかつて記した。いまショップ自身の最古の知られている化石という主張――これまで見つかった最古のものとして教科書に載っている化石――は、興味深い形だが純粋に無生物鉱物を誤解釈したものだとして攻撃を受けている。

Nature誌の今週号に載る論文は、35億年前のオーストラリアのチャートの中にある顕微鏡サイズのくねった線は、ショップが1993年のScience誌の論文(30 April 1993, p. 640)で主張したような化石化した細菌ではなく、奇妙な形の太古の熱水系の化学物質の残滓だと主張する。「大体もっともらしいものからほとんど馬鹿げたものまで[推定上の微化石の]連続がある」と筆頭著者でオックスフォード大学(英国)マーティン・ブレイジアは話す。「我々の説明はそれらがすべて非生物起源の偽物であるということだ」。

この分析が本当なら、それは生命の最初の数十億年の化石記録に疑いを差し挟む。それはショップの判断についても疑いを提起する。彼は火星隕石ALH84001を公表する記者会見でNASAに非生命から生命のサインを区別するための標準を定めるのに選ばれた男だ。しかしショップはそのような憶測は不当だと話す。ブレイジアとは「違う解釈を私はしたい」と彼は話す。「それらは確実に良い化石だ」

複雑なカンブリア紀の生物学的記録の前に、より単純で、より小さな先行者がいないことはチャールズ・ダーウィンを悩ませた問題だった。しかしその後、古生物学者たちは20億年も前の岩石から疑いようのない化石を見つけている。それらには、光合成を通して酸素を生産する、多細胞藻類とシアノバクテリアが含まれる。しかし初期になればなるほど記録はまばらに、そしてはるかに乱雑になっていく。始生代(25億年前より前)から産したと主張される半ダースの微化石のグループのうち、ショップのグループはスターだった。それは11の明瞭な生物の分類群を含む、最も多様な化石群であるだけでなく、ショップはそのうちのいくつかの化石が恐らくシアノバクテリアであると考えてもいた。それは34億6500万年前の最も古い化石でもあり、若い地球の最後の致命的な爆撃のたった4億年後から産した(Science, 25 June 1999, p. 2111)。

ブレイジアの論文は、ショップの1993年の論文の最初の真剣な再分析であり、光合成細菌という提唱を却下した。化学分析からもオーストラリア北西部にあるマーブル・バーの近くの地質マッピングからも、推定上の化石を含むいわゆるエイペクス・チャートは浅い海の底ではなく熱水噴出孔にある海底の下で堆積したと、ブレイジアと7人の共同研究者たちは結論づけた。グループによると、両方のラインの証拠はショップの試料が最終的に海底まで運ばれた熱い鹹水から沈殿したチャートと他の鉱物で詰まった管から産したことを示すという。海底の下での光合成はありそうにない、とブレイジアは記す。

ブレイジアは、国立自然史博物館(ロンドン)に保管されている、ショップのチャートの断面を精査して、論文に載っている写真と同じ、節のある、ワーム様の暗い有機物の縒り糸を見つけた。しかし彼が顕微鏡の焦点面を上げたり下げたりして岩を焦点の上と下に持って行くと、彼はもっと多くのものを見つけた。ショップの画像では両端で細く終わっていたように思われた長くて、ひも状の「微化石」は、そうでなく一端から下に続いていて、そのもともとの幅の何倍にも膨らんでいた(図参照)。一部のひもは枝分かれしているように見え、細菌細胞の鎖とは異なっていた。他の構造は曖昧に生命を示すものから暗い有機物の非構造的なごちゃまぜまでに及んでいた。「我々はとてもたくさんの中間的な、乱雑な形を見つけた」とブレイジアは話す。「[一つの焦点深度で]細菌のように見える部分も[他の深度では]怪しい形をしていた」

ブレイジアとチームは自分たちが熱水鉱物によって冷却の過程で成長し変形して作られた、ときには挑発的だが無意味な形の有機物を見ていたのだと推測する。有機物は熱水噴出孔に棲息していたが保存されなかった好熱細菌の痕跡かもしれない、とグループは結論づける。あるいはそれはチャートに見られる金属の触媒作用の下で火山ガスから高熱下で合成されたのかもしれない。

ショップは熱水域の根もとという産地の再解釈を受け入れ、彼の化石のどれもシアノバクテリアではないと認めている。ショップは常に他の研究者による初期の、詳細とはほど遠い地質図に依存していた。それはエイペクス・チャートが海底堆積物だったと推定した。そして彼はいかなる化学的あるいは鉱物学的分析もしていなかった。しかし彼は暗い形のブレイジアによる解釈は「誤りにすぎない。彼らは先カンブリア時代の微化石の調査を経験していないか、焦点の深さのようなものが彼らを混乱させている」と話す。たとえば、細菌細胞の鎖の非細菌的な枝分かれは、実際は鎖の折りたたみである、とショップは話す。

ショップには先カンブリア時代研究のコミュニティの一部の支持がある。「ノイズからシグナルを分別するというプロセスは常にある」とマッコーリー大学(シドニー)のマルコム・ウォルターは話す。彼はショップとともに発表してきた。「保存の良好なものだけを図示するでしょ」と彼は話し、ブレイジアが見つけたより乱雑な構造は図示されないという。

他の先カンブリア時代古生物学者はブレイジア側につく。「それは非常に説得力のある論文だと思う」とハーヴァード大学のアンドルー・ノールは話す。ショップが微化石として図示した構造は「より大きな構造群の一部でありそれらは明らかに生物起源ではない」と彼は話す。UCLAのショップの同僚であるブルース・ラネガーは、ショップの元々の証拠を確信したことがなかった。「それらは暗示的だが、明瞭な形態があるわけではない」と彼は話す。

教科書が書き換えられるかどうかは新しい産地からの資料の分析にかかっている、とウォルターは話す。「これらの試料をもっと賢い研究が解決するかは疑わしい」と彼は話す。「それはさらなる岩石についてのさらなる研究によって解決される。他にもたくさんの岩石がある」

Richard A. Kerr
Earliest Signs of Life Just Oddly Shaped Crud?
Science 8 March 2002: 1812-1813. DOI:10.1126/science.295.5561.1812

原論文
Martin D. Brasier, et al.
Questioning the evidence for Earth's oldest fossils
Nature 416, 76-81 (7 March 2002) | doi:10.1038/416076a

元記事
Science NOW
Dustup Over Oldest Fossils
by Richard A. Kerr on 7 March 2002, 12:00 AM



最古の生命か珍しい汚れか?

管は太古の細菌の論争に落とされている

7 March 2002
Tom Clarke


生命の形:ショップはこれらの印が太古の細菌の化石であると考えている。© Nature

地球上で最古の生き物の証拠を見つけたという主張は激しく争われている。この主張は長引きそうで、勝者なしになるかもしれないが、我々の惑星上の生命の起源についてのより良い理解を導くだろう。

この議論は学術的だが、それが示唆することはそうではない。問題の「化石細菌」は約35億年前のものだ。それは確実に化石細菌だと認められているものよりおよそ10億年も古い。

これは複雑な生化学――光合成を含む――が地球が形成されてからおよそ10億年後に起源したことを意味することになる。光合成は大気中に酸素を放出し、それ以後生命の大部分を維持している。

西オーストラリアからの「エイペクス・チャート」と呼ばれる岩石の中の、暗い顕微鏡サイズのくねった線は、カリフォルニア大学ロサンジェルス校のウィリアム・ショップによると、さまざまなシアノバクテリアの種の化石であるという。

オックスフォード大学(英国)のマーティン・ブレイジアが率いるチームは、ショップの「化石」は普通ではないが、単なる岩石中の小さな不純物の塊にすぎないと考えている。

仲間の研究者たちは、一人によると「辛辣な議論になっていきそうなものをさらに悪くする」恐れがあるために名前を明かすのを拒んでいる。彼らはそれでもなお議論を詳細に追っている。「これは魅力的な議論だ」と別の一人は話す。

ほとんどの研究者はエイペクス・チャートの岩石の年代が、どっちの側も正しいと証明されるのを拒むかもしれないことに同意する。

技術的ポイント

ショップのチームはこのくねった線の構造と化学組成をレーザー・ラマン分光分析像と呼ばれる技術を用いて研究した。グループはこの印が炭素分子でできていて、それは生きていた細菌細胞の分解産物であると主張する。「それらは小っちゃな微化石だ」とショップは話す。

ブレイジアのチームは最近、ショップの分析の一部を繰り返し、結果が一致しなかった。「ショップの仮説に深いひびが入った」とブレイジアは話す。


汚れの盛りつけ:ブレイジアのチームは地質学的プロセスがくねった線を作ったと推測する。© Nature

ブレイジアのチームはこの印の化学組成が生物起源であるように見えることに同意する。しかしグループはそれらが実際には、太古の熱水噴出孔の周りの普通でない地質学的プロセスを通してできたと考えている。そこでは熱い火山ガスが底面へと昇っていた。

グループによると、追い打ちをかけて、くねった線は他の太古の微生物にはまったく見えないという。「その形は細菌であるには複雑すぎる」とブレイジアは話す。彼はショップが自説を取り下げるべきだと感じている。

ブレイジアのグループは生物起源に見える分子は熱くて、金属リッチな熱水噴出孔が放出する二酸化炭素および一酸化炭素の間の反応からも生じると断定する。これらの分子は、それらが生まれた熱い岩石が冷えるにつれて、細菌風の繊維へと形づくられる。

これが事実だったなら、そのような物質がいたるところに見つかるはずだとショップは主張する。これまでそんなものは見つかっていない。「事実は勝とうとしており、私はデータを得ている」と彼は話す。

ウィン-ウィン?

両方のパーティーが合意することは時間だけが解決してくれるというものだ。ショップは彼の推定上の化石を分析し続けている。それらの「細胞膜」のナノスケールの精査がエイペクス・チャートが地球上で最古の知られている生命の遺物を含むということを疑う余地もなく証明するだろう、と彼は主張する。

ブレイジアらのチームはいま、彼らがくねった線を作ったと考えている種類の化学反応を調査している。研究者たちはこの反応はそれ自身でアミノ酸などの複雑な分子を作り、地球上の生命の素になったと推測している。「ショップは生命がどのように始まったかを説明する産地を見つけていたのかもしれない」とブレイジアは話す。

Nature News
Earliest life of rare dirt?
7 March 2002, Tom Clarke doi:10.1038/news020304-6

(2012/08/03追記)



10年前のかなり古いニュースです。ブレイジアらの2002年の論文のおかげで、ショップの化石の記述が教科書から消えました。その後の研究で、この「微化石」はチャートの割れ目を充填する石英とヘマタイトの結晶だったことが判明しています。
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