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水月湖の堆積物と炭素年代

コア試料は炭素年代をはるかにさかのぼらせた

日本の湖で採取された堆積物は50,000年前以降の物の年代測定するのに使えるより正確なタイムラインをもたらす。

Ewen Callaway
18 October 2012


ネアンデルタール人の化石により精密な炭素年代ができれば、彼らが絶滅していった理由を説明する助けになるだろう。
J. READER/SPL


炭素時計はリセットされた。日本の湖から得られた気候記録はこの年代測定技術の精度を向上しようとしている。それはネアンデルタール人が絶滅していった理由などの考古学上の謎を解明する助けになるだろう。

炭素年代測定は有機物――事実上、あらゆる生きもの――の年代を算出するのに使われる。この技術は炭素の放射性同位体である炭素-14で決まる。炭素-14は、他のより安定な炭素の形態と違って、一定の割合で崩壊していく。生物は生きているときに特定の量の炭素-14を大気から取り込む。この放射性同位体の非放射性炭素に対する比率を測定することによって、炭素-14崩壊の量を算出できる。その崩壊量が問題の標本に年代を与える。

しかしそれは大気中の炭素-14の量が一定であったと仮定している――これに変動があると時計を速めたり遅めたりしてしまう。時計は最初はエジプトのミイラやポンペイからのパンなどの年代が分かっている物で時計合わせされていた。この研究によりウィラード・リビーは1960年のノーベル化学賞を取った。しかし彼でさえも「恐らく変動があったことに気づいていた」とオックスフォード大学(英)の地球年代学者、クリストファー・ブロンク・ラムジー(Christopher Bronk Ramsey)は話す。彼は今日Science誌に発表された最新の研究を率いた。さまざまな地質の、大気の、および太陽のプロセスが大気中の炭素-14レベルに影響しうる。

1960年以来、科学者たちは年代が分かっている年輪に対して時計を合わせることによってこの変動も折り込み始めた。概して、炭素年代は暦年代より新しく出ていた。10,000年前と炭素年代測定された骨は、およそ11,000年前であり、20,000炭素年はだいたい24,000暦年と等しい。

ブロンク・ラムジーによると、問題は年輪が直接の記録を14,000年前以降しか提供しないことだ。サンゴなどの、海洋記録が時間をさらにさかのぼるのに使われてきたが、これらは信頼が低くなる。大気中と海洋の炭素-14のレベルは同一ではなく海洋循環の変化とともにシフトする傾向があるからだ。

ブロンク・ラムジーのチームはこのギャップを埋めることを目指して、水月湖(東京の西にある)の地層から採取された堆積物を使った。湖の中では過去何万年にもわたって夏冬ごとに2つの明瞭な堆積層が形成されてきた。研究者たちはおよそ70メートルのコア試料を湖から採取し、層を忍耐強く数えて直接記録を52,000年前までさかのぼって押し広げた。コアに保存された葉――「それらはつい最近落ちたかのように新鮮に見えた」とブロンク・ラムジーは話す――は651点の炭素年代を提供し、それらが落ちた堆積物の暦年代に比定できた。

再カリブレートされた時計は、考古学者たちに古い測定結果をまとめて破棄することを強制するものではない、とブロンク・ラムジーは話す。だがそれは人類の歴史の中の重要イベントの年代値の範囲を狭める助けになるだろう。「30,000年や40,000年のオーダーで考古遺跡を調べようとするときでも、年代は数百年しか動かないだろうが、それらを気候の変化の前に置くか後に置くかでは重要になるだろう」と彼は話す。

ネアンデルタール人の絶滅を考えてみよう。それは西ヨーロッパで30,000年前より後に起こった。考古学者たちは、変化する気候と最近襲来した現生人類との競争がネアンデルタール人の消滅に与えた影響をめぐって、激しく対立している。より正確な炭素年代は、人類とネアンデルタール人がどれぐらい重なっていたか、そして気候変動がネアンデルタール人の絶滅にどう影響したかを決めるのにも、よりよい年代を提供するはずだ。

「最後のネアンデルタール人が生息していた時期のよりよい推定値を出して、グリーンランドや他の場所での気候記録と比較すれば、この絶滅が気候が進めたものか現生人類との競争だったのかについてより良い考えを得るだろう」とクイーンズ大学ベルファスト(英)の地球年代学者、ポーラ・ライマー(Paula Reimer)は話す。彼女は水月湖の測定値を海洋および洞窟の記録と比較して炭素年代の新しい標準を提示する努力を率いようとしている。

Nature News
Core sample sends carbon clock farther back in time
Ewen Callaway, 18 October 2012
Nature doi:10.1038/nature.2012.11622

原論文
Christopher Bronk Ramsey, et al.
A Complete Terrestrial Radiocarbon Record for 11.2 to 52.8 kyr B.P.
Science 19 October 2012: Vol. 338 no. 6105 pp. 370-374 DOI: 10.1126/science.1226660
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