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鰓曳動物の口と肛門の発生

「ペニスワーム」が進化学のドグマに穴を開ける

鰓曳動物は最大の動物グループの名前を変える必要性を浮き彫りにする

Amy Maxmen
26 October 2012


前口動物の外れ者 鰓曳動物のワームは生物学者に動物の大きなグループの名前の再考を強いている。

鰓曳動物、または「ペニス」ワームの発生についての研究は100年以上にわたって動物の系統樹の最大の枝を定義すると考えられてきた特徴について疑いを投げかける。この枝――前口動物――のメンバーは伝統的に胚のときに口と肛門を発生させる順番によって定義されてきた。しかし遺伝子発現のデータはこの定義が正しくないことを示す。研究者たちはこれを今週のCurrent Biology誌に報告している。

進化生物学者たちは前口動物を再命名する必要があるだろう。それをするために、「我々の最初期の祖先がどのように発生したかについて再考する必要がある」とベルゲン大学(ノルウェイ)の進化発生生物学者で報告の筆頭著者の、アンドレアス・ヘイノル(Andreas Hejnol)は話す。

深い根

胚の発生のしかたにおける小さな違いが動物系統樹の枝を定義してきた。それらが成体でとほうもない変化を導くことがあるからだ。たとえば、進化の主要なステップの一つは胚の細胞ボールが相対する二つの陥入を形成したときに起こった。それにより分離した口と肛門が、クラゲやイソギンチャクなどの生物にあるような単一の開口部に取って代わった。1908年、口と肛門を持つ動物は2つのグループに分けられた。前口動物(「口が一番目」というギリシャ語に由来)では、口が最初に、肛門が二番目に形成された。もう一方で、後口動物(「口が二番目」)では口が肛門の後に形成された。

現在、前口動物は鰓曳動物と他のほとんどの無脊椎動物を含む。後口動物はヒトなどの脊椎動物と少しの脊椎のない動物の系統を含む。発生学者たちは各グループの中のほんの少しの動物しか研究していない。各細胞がどのように分割してそれが何を生じさせるかを追跡するのは技術的に困難なままだからだ。それでも、DNA配列データなどの、他の特徴はこの進化樹の全体的な形を支持してきた。そして前口動物と後口動物のあいだの分割は存続してきた。

木を揺らす

いま、分子技術を使って遺伝子発現を分析して、ヘイノルと彼のチームは原始的な前口動物である、鰓曳動物プリアプス・カウダトゥス(Priapus caudatus)が後口動物のように発生することを明らかにした。これらの「生きた化石」は、カンブリア紀のあいだに海洋底に散らばっていた鰓曳動物の祖先とほとんど同じに見える。カンブリア紀は後口動物が起源した時期だ。彼らの発生が前口動物のパターンにならわないことは、初期の前口動物の発生のしかたも違っていたことを示唆する。口と肛門の起源の順番は今やはっきり分からない。

「これは初期の前口動物のポスターチャイルドだった動物だ。それがまさに後口動物のように発生する」とハワイ大学(ホノルル)の発生生物学者、マーク・マーティンデイル(Mark Martindale)は話す。「我々は前口動物の名前を100年にわたって使ってきたが、いまやそれが何の意味もないことは明らかだ」

鰓曳動物は単純に樹の間違った側に置かれているというわけではない。DNA配列などの他の類似点は、それが前口動物の仲間と近縁であることを示す。さらに、これは前口動物の異端者の最初の報告ではない。無脊椎動物の発生を顕微鏡下で観察する発生学者たちは前口動物の口の発生のしかたの多様性を記述してきた。ヘイノルの研究は基礎に多様性があることを確証し、分子技術で裏打ちして原始的前口動物を評価することでさらなる証拠を出している、とマーティンデイルは話す。

研究者たちは3日齢の胚において口と肛門の形成に関連する遺伝子がどこで働き出すかを観察した。最初の細胞が陥入すると、動物の後部で典型的に発現する遺伝子が活性化する。それはこの領域の細胞が肛門を形成することを示す。「これは大きな到達だ。何年も、人々は鰓曳動物でこのような研究をしたいと思っていたが、それは技術的に非常に難しかったのだから」と、欧州分子生物学研究所(独、ハイデルベルク)の進化発生生物学者、デトレフ・アレント(Detlev Arendt)は話す。

アレントは新しい名前がふさわしいことに賛成するが、生物学者は適切な新名を持っていないとも話す。生物学者が口と肛門の形成と別の重要な革新のどちらをグループの名前に使うべきかについて合意していないためだ。

分子技術が細胞生物学の改訂を引き起こすデータを明らかにしたように、遺伝子の配列解読とそれらの活動を観察する技術はいま、長年の進化学的シナリオを変えつつある。「20世紀の変わり目に、発生学者たちは彼らが見たものを描いた。しかし彼らの顕微鏡はひどかったし、彼らは遺伝子について知らなかった」とマーティンデイルは話す。「いま我々はついにより詳細に観察ができるようになり、彼らがしばしば間違っていたことが分かってきた。しかし彼らが持っていた道具について考えれば、あらゆることが正しいほうがまったくの驚きだろう」

Nature News
'Penis worm' pokes holes in evolutionary dogma
Amy Maxmen, 26 October 2012
Nature doi:10.1038/nature.2012.11667

原論文
José M. Martín-Durán, Ralf Janssen, Sofia Wennberg, Graham E. Budd and Andreas Hejnol
Deuterostomic Development in the Protostome Priapulus caudatus
Current Biology, 25 October 2012, 10.1016/j.cub.2012.09.037
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