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南極の氷湖の下にいる生命

氷の下に閉ざされた南極の湖は生命であふれていた



ヴィダ湖に貯蔵される冷たい水は微生物の恵みを産出している

Quirin Schiermeier
26 November 2012


多様な微生物はヴィダ湖の凍りついた厳しい南極の塩水の中を生き残るのに異なった戦略を使っているようだ。
Bernd Wagner, University of Cologne, Germany


それは厚さ最大27メートルのどっしりした氷の蓋に永続的に覆われ、通常の海水より6倍も塩分濃度が高く、−13℃の地球上でもっとも冷たい海洋環境の一つである――それでも南極のヴィダ湖(Lake Vida)は生命が満ちている。

科学者たちはこの湖を掘削し、豊富で多様な細菌を見つけた。「ヴィダ湖は生きていくには良い場所ではない」とイリノイ大学(シカゴ)の地球科学者、ピーター・ドラン(Peter Doran)は話す。彼はこの湖――マクマード・ドライ・ヴァリー(McMurdo Dry Valleys)南極砂漠にある多数の小さな水体のうち最大のもの――を探査したチームの一員だ。「そのような冷たく、暗く、塩からい環境に生きようとするものが少しでもいるということはとても驚くことだ」

ドランと彼の共同研究者たちはヴィダ湖の掘削を、2005年と2010年の2回行った。彼らが見つけた注目すべき一連の微生物は今日Proceedings of the National Academy of Sciences誌に記載される。

両調査からの水サンプルは温和な気候帯の淡水湖で通常見られる細胞のおよそ10分の1の量を産した。細胞の一部は最大で直径1マイクロメートル――微生物では普通のサイズ――になったが、サンプルには直径およそ0.2マイクロメートルの粒子がもっと多く含まれていた。

これまで知られていない生命種を表す細胞タイプはなかった、と砂漠研究所(ネヴァダ州リノ)の微生物環境学者でこの論文の共著者の、アリソン・マリイ(Alison Murray)話す。遺伝学的分析は細胞のほとんどが――標準サイズと微細胞の両方が――既知のタイプの細菌の仲間であることを示す。だが、豊富な通常サイズの細菌の1種は培養細菌のなかには近縁種がなく、新しい門を作るものになるようだ。

異風なエネルギー源
チームはまだこれらの細菌がどうやってエネルギーを生産しているのかを解いていない。それらは知られている多くの溶存有機炭素だけで生きる細菌に倣っているのかもしれない。あるいは、極限環境に生きる他の微生物がするような、変わった形のエネルギーを使っているのかもしれない。たとえば、深い金鉱にいる細菌は岩石中の化学反応によって作られる水素分子で生存していることが知られている。

「確かに、この貯蔵海水の中には多くのエネルギーがある」とマリイは話す。「炭素が第一のエネルギー源だと思われるが、水素が湖の微生物を長期的に維持するのに必須かもしれない」

湖を覆う氷の蓋は、周囲の氷河からの融解水が氷の上を流れて再凍結するごとに、上方に成長する。氷の中の有機炭素粒子の同位体分析は湖がおよそ2,800年にわたって閉ざされていたことを示す。そのため、貯蔵海水中の炭素はどれも少なくともその長さを経たものであり、たぶんその量は多くない――微生物が何らかの他のものを使ってエネルギーを作っていることを示唆する。

マリイによると、それらは湖の中に隔離されて捕食者もいないために、細胞は生物学的に縮退する「サバイバルモード」――細胞分裂と生殖をしない――へと切り替わっていたのだろう。それによって長期にわたってストレスと苛酷な環境に耐えられたのだと思われる。

他の氷の下
ヴィダ湖は例外的環境だ。ヴィダ湖を閉ざしているのは氷であることから、何百万年にわたって厚さ数キロメートルの氷の下にある、南極に多数ある氷河底川・氷河底湖と地球化学的および生物学的な点で大きく異なると考えられる。しかしこの凍結大陸のさまざまな部分の3つの氷河底湖で努力がなされているところだ。

来月と来々月に、英国、米国、およびロシアのチームは、エルズワース(Ellsworth)、ウィランズ(Whillans)、およびヴァストーク(Vostok)の各湖を掘削して探査する計画である。これらの水体は、地球および他の惑星上で生命を支えるのに必要な状態は何かについての手がかりをもたらすだろう('Hunt for life under Antarctic ice heats up'参照)。

ヴィダ湖は氷河底湖ほど長期にわたって隔離されてはいなかったが、その氷の下で多様な微生物が発見されたことは本当に重要なことだ、とブリストル大学(英国)の氷河学者、マーティン・シーガート(Martin Siegert)は話す。彼はエルズワース湖への英国南極調査隊を率いている。

「それは生命が見つかっているもう一つの極限の場所であり、生命が存在できる境界環境についての別のセットの証拠をもたらす」と彼は話す。「ヴィダ湖の極端な塩分濃度も違いとなるだろう――本当のところは来月になってみないと
分からないが」

Nature News
Life abounds in Antarctic lake sealed under ice
Quirin Schiermeier, 26 November 2012
Nature doi:10.1038/nature.2012.11884

原論文
Alison E. Murray et al.
Microbial life at −13 °C in the brine of an ice-sealed Antarctic lake
PNAS November 26, 2012, Published online before print November 26, 2012
doi: 10.1073/pnas.1208607109
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