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海洋底下の堆積物中の菌類

太古の菌類が深海の泥の中から見つかった



発見によって海底がこれまで知られていなかった抗生物質を生む望みが出てきた。

Richard Monastersky
11 December 2012


堆積物から成長したペニキリウム菌。
Image courtesy of Brandi Kiel Reese and Heath J. Mills


研究者たちは太平洋底のはるか下の、1億年以上前の養分が乏しい堆積物の中で成長する菌類の証拠を見つけた。この発見は別の生物を探す生物学者にとって海底の茶泥を純金へと変える可能性を秘めている。それは増えつつある薬剤耐性菌の問題と戦うために抗生物質を探し求める製薬会社にも良いニュースだろう。

「これは創薬に加わった新しいファミリーだ」とサザンカリフォルニア大学(ロサンジェルス)の生物地球化学者、ブランディ・リース(Brandi Reese)は話す。彼女はこれらの菌類を研究した人で、その一部はペニシリンのもとになった、ペニキリウム(Penicillium)属に属していた。そのような生存に厳しい環境で多細胞生物が発見されたことは「この惑星上の生命の限界についての我々の理解を広げる」とテキサスA&M大学(カレッジ・ステーション)の分子地球微生物学者、ヒース・ミルズ(Heath Mills)は話す。彼はリースの研究に協力した。彼女らは研究結果を12月6日にサンフランシスコ(カリフォルニア州)で開かれたアメリカ地球物理学連合(AGU)の会合で報告した。

以前の深海の菌類についての報告を確かめるため、リースと彼女の共同研究者たちは2010年の南太平洋での統合国際深海掘削計画(IODP)の探査のあいだに海底から127メートルの深さから引き上げられた堆積物を研究した。彼女らは菌類の遺伝物質についてサンプルを調査し、少なくとも8つのグループからの配列を見つけた。チームはそれらの菌類のうち、4つの培養に成功した。

10年前、堆積物の深層に棲息することが分かっている生物は単細胞のもの――細菌とアーケア――だけだった。堆積物中の菌類の兆候は2005年に現れたが、それらの堆積物棲息者を研究する研究者たちは片手で数えられるほどしかいなくて、他の者は海水中に棲息する菌類を研究していた。「こういうことはよくある話で、それらはほとんど無視された」とデラウェア大学ルイス校の微生物生態学者、ジェニファー・ビドル(Jennifer Biddle)は話す。彼女は海底堆積物からの菌類を初めて培養した人たちのうちの一人だ (J. F. Biddle et al. Geobiology 3, 287–295; 2005)。

生物学者の中にはそのような報告について懐疑的で、その資料はコンタミネーションの結果――あるいは泥に捕らわれた地表の菌類の休眠胞子――ではないかと提示している。しかしリースと彼女の共同研究者たちはコンタミネーションを除外するためにいくつかのステップを踏んだと話す。ロードアイランド大学(ナラガンセット)で堆積物中の微生物を研究するスティーヴン・ドント(Steven D’Hondt)は、リースのグループや他のグループは「深い堆積物の中に菌類がいるというたくさんの証拠を集積している」と話す。

そして資料は胞子などではない、とウッズ・ホール海洋学研究所(マサチューセッツ州)の分子生態学者、ウィリアム・オーシ(William Orsi)は話す。オーシはビドルおよびウッズ・ホールの微生物学者、ヴァージニア・エッジコーム(Virginia Edgcomb)とともに、ペルー沖からの深海堆積物を研究し、少量の菌類のメッセンジャーRNAを検知している。メッセンジャーRNAは膜を通してのイオンや金属の輸送に関与するものを含め、いくつかのタンパクをコードする。これは海底面下の菌類が代謝的に活性があることを示す、とオーシは話す。彼はその研究をAGUの会合で発表した。

今や証拠は深海堆積物中の菌類に有利な証拠が集まっていて、「喫緊の問題は、彼らが何をしているか?というものだ」とオーシは話す。リースらによって研究された堆積物は南太平洋還流の下にある。ミルズはそこを「地球上でもっと死の場所の一つだ」と話す。この還流は陸地から遠く、養分が少ししか入ってこない。海洋生物は少なく、表面の堆積物中の微生物が底に沈むわずかな有機物をむさぼり食う。

ミルズはこの菌類は養分が乏しい深層の生態系で重要な役割を持っていると考えている。研究者たちは以前、何百万年も後に堆積物中に残った有機物はほとんどの単細胞生物にとって消費するのが難しすぎると推測していた。しかし菌類は頑丈な有機分子を分解する達人である、とミルズは話す。だから彼らは海底のはるか下の微生物に食料源を供給している可能性がある。

チームは最深部の堆積物中の菌類が1億年以上昔のものかどうかは明らかでないと話す。彼らはより新しい堆積物から移動することによってその層へ移住したのかもしれない。しかし菌類が長期に渡って隔離されているとすると、彼らは細菌に対する普通でない生物学的防御を進化させているかもしれず、有用な抗生物質の源をもたらすかもしれない。「これが新しいバージョンのペニシリンだったらどうなるだろう?」とミルズは聞く。「深層の生物圏を探査する利点の一つになる」

Nature News
Ancient fungi found in deep-sea mud
Richard Monastersky, 11 December 2012
Nature 492, 163 (13 December 2012)
doi:10.1038/492163a

原発表
Brandi K Reese, Martha Ariza, Cruz St.Peter, Colleen Hoffman, Katrina J Edwards and Heath J Mills
B43G-0490: Re-Defining the Subsurface Biosphere: Characterization of Fungal Populations from Energy Limited Deep Marine Subsurface Sediments
American Geophysical Union Fall Meeting, San Francisco, 3-7 December 2012.
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