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有胎盤類の祖先と放散

最初の有胎盤哺乳類との対面



大量に蓄積されたデータは我々の祖先が恐竜が絶滅した後になってから分岐したことを示す。

Ed Yong
07 February 2013


すべての有胎盤哺乳類の仮説的祖先は小型で、毛皮に覆われ、昆虫を食べていた。
Image courtesy of Carl Buell


小惑星が恐竜――現在の鳥類へと進化した恐竜を除いて――を死滅させたのち、小型で、毛皮に覆われた哺乳類は昆虫を探して森じゅうをちょこちょこ走り回っていた。その控えめな姿からは、いつかその子孫が惑星を支配することになるとはとても思えない。

米国とカナダの科学者たちのチームはいま、解剖学的形質と遺伝学的配列の記録破りのデータセットを使って、この生き物――発生の進んだ段階で生きた子供を産む、すべての有「胎盤」哺乳類の先祖――の外見と解剖学をかつてない詳細で復元した。

この生き物は木登りする、毛皮で覆われた尾をした昆虫食動物で、体重は6から245グラムの間だったと判明した。それは一度に一匹、盲目で無毛の子を産んだ。その脳は高度に折り畳まれ、それぞれの顎には3対の大臼歯があった。

「それはぼやけた写真の焦点を合わせるようなものだ」と筆頭著者でニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の古生物学者、モーリン・オリーリ(Maureen O'Leary)は話す。「それが小型できびきび動き回る動物であるという事実に驚きはない」と彼女は続ける。しかしこの復元はこれまでの他のあらゆる試みより詳細であり、未来の化石と照らし合わすことができる動物像をもたらす。

「その動物の頭の上にあった毛の本数まで数えられるぐらいに詳細だ」とオルデンブルク大学(ドイツ)の進化生物学者、オラフ・ビニンダ=エモンツ(Olaf Bininda-Emonds)は話す。彼はこの研究に参加していない。

一つずつ
Science誌に発表された分析は、有胎盤類が(非鳥類)恐竜類が絶滅してから数十万年後に分岐したことを確かめる。つまり齧歯類や霊長類などのグループは先史爬虫類と地球に共存したことはない。この結論は6500万年前の恐竜の絶滅より前からの有胎盤哺乳類化石が見つかっていないという事実によって裏付けられる――しかしそれはこのグループの起源をおよそ1億年前だとする遺伝学的研究とは相反する。

研究者たちは4,500個以上の解剖学的形質を分析した。これは過去のあらゆる研究より10倍近くの数に上る。これらには86種の現生および絶滅哺乳類からの形質が含まれる。

「彼女たちが集めたデータマトリクスには口をあんぐりさせられた」とビニンダ=エモンツは話す。「それがもたらす有胎盤哺乳類間の進化関係についての推測は間違いなく現時点で最善のものの一つだ」

チームは彼女らが分析したい形質を特定するだけで2年かけ、すべてのデータを収集するのにさらに3年をかけた――研究者はつねに同じ科学用語で話すとは限らないために作業は複雑になった。「特定の解剖学的形質に使われる用語はグループによって変わる」と研究の共著者でアメリカ自然史博物館(ニューヨーク)哺乳類学部門担当のキュレーター、ナンシー・シモンズ(Nancy Simmons)は話す。「コウモリについて研究する私はある構造をナニナニと呼び、クジラを研究する誰かはそれを違うナニナニと呼んだ」

研究者たちは解剖学の結果を現生種からのDNA(分子データ)で強化した。彼女らはすべてのデータ、定義、および解説図をMorphobankにアップロードした。Morphobankは種の系統図を構築するためのオンライン・ソフトウェア・パッケージで、グループのメンバーがプロジェクトの一貫として開発に助力していた。

研究結果で出た有胎盤哺乳類のツリーはいくつかの長期的な議論の解決に役立つだろう。たとえば、それはツパイとヒヨケザルが霊長類(ヒトを含む)と等しく近縁であることを示す。遺伝学的研究はヒヨケザルがもっとも霊長類に近いことを示していた。有胎盤類のツリーは、ゾウとツチブタを含むアフリカの哺乳類のグループである、アフリカ獣類(Afrotheria)が現在では絶滅している南北アメリカにいた祖先から進化したことも示す。

世界旅行者たち
この生き物はゴンドワナ超大陸が現在の南半球の陸塊群へと分裂した後の頃にいたはずだ。そのため現在の有胎盤類の広い分布を説明するためには、その子孫は泳いだかそうでなければ長距離を移動したはずだ。

「私がいちばん興味を引かれるのは形態学と分子のデータの間のすさまじい不一致だ」とカリフォルニア大学リバーサイド校の進化生物学者、マーク・スプリンガーは話す。たとえば、動物をその解剖学単独によってグルーピングすると、センザンコウ、アリクイ、およびツチブタなどの身体的に類似した種が同じ緊密なグループに置かれる。だが分子のデータはそれらが異なった目に属することを示す。これはオリーリと彼女のチームが両方のタイプの情報によった理由であるが、スプリンガーによると絶滅種の遺伝学的データの欠落はそのツリー上の位置と、ツリーの全体的な形を不確かにするという。

ビニンダ=エモンツは、チームは有胎盤類の進化的爆発の時期を化石情報だけを使って推測したが、他のグループは分子データのみによっていることをつけ加える。二つの推測の比較は「リンゴとオレンジ」を比較するようなものだ、と彼は話す。「彼女らはこの進行中の論争の解決のために何もしていない」

Nature News
Face-to-face with the first placental mammal
Ed Yong, 07 February 2013
Nature doi:10.1038/nature.2013.12398

原論文
Maureen A. O'Leary, et al.
The Placental Mammal Ancestor and the Post–K-Pg Radiation of Placentals
Science 8 February 2013: Vol. 339 no. 6120 pp. 662-667
DOI: 10.1126/science.1229237
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