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北米西部のテクトニクス

米国西部はどのように形づくられたのか



地震学的イメージは北アメリカで最大の山地の異なった起源を示す。

Alexandra Witze
03 April 2013


古太平洋地殻(虹色)が北アメリカ西縁の下に滑り、その上にある山地を上昇させる。
Karin Sigloch


北アメリカの地下深くに埋まっている岩石スラブをのぞき見ることによって、地球物理学者たちはこの大陸の西縁の太古の歴史を書き換えた。

何十年にもわたって、地質学者たちはアラスカからメキシコまで走る山脈について、こう考えていた。過去2億年ほどにわたって、ファラロンと呼ばれる巨大な東へ移動する地殻プレートが北アメリカと収束し、その下に沈んでいた。北アメリカ西部の山脈はファラロンに乗り上がった陸の断片によって作られたのだと。しかし今日Nature誌に発表された研究は違ったシナリオを提示している。現在の太平洋西部にあるような島弧が、ひとつひとつ上に積み重なり、沈み、そして埋まっているスラブを形成してきた。そこに、北アメリカが西へ移動するにつれ、これらのスラブの上に乗り上がり、そのプロセスのうちに山地を上昇させた、というのだ。

「これは重要で、重大ですらある論文だ」とカリフォルニア大学デービス校の地質学者、エルドリッジ・ムーアズ(Eldridge Moores)は話す。彼は同様に北アメリカ西部が西向きに沈む地殻の動き(沈み込み)を1970年代に提唱した研究者だ(引用2)。「私はそれを見られてとてもうれしい」

最新の研究はルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ドイツ、ミュンヘン)の地震学者、カリン・ジグロッホ(Karin Sigloch)とブリティッシュコロンビア州立地質調査所(カナダ、ヴィクトリア)の地質学者、ミッチェル・ミハリヌーク(Mitchell Mihalynuk)によるものだ。2人の研究者は地震データを使って大陸の地下深くに沈み込んだスラブの三次元像を作り出した。

それらのスラブは北アメリカ西部の地表の下に800から2,000キロメートル延びる、いくつかの巨大な、ほぼ垂直の壁として現れることを科学者たちは見いだした。以前の研究で、ジグロッホと彼女の共同研究者たちはこれらのスラブのうち最大のものが現在米国太平洋北西部の下に沈み込んでいるプレートと繋がっていないことを示した。この研究結果は赤信号を灯した。地質学者たちは長らく、沈み込み中のプレートがファラロンの最後の残りだと考えていたのに、新しいデータは最大の埋まっているスラブがファラロンに少しも繋がっていないことを示したのだ。

それからジグロッホとミハリヌークは地震学的スラブイメージとプレートの復元――地殻プレートがどうすれば互いにもっとも合うかという地質学的ジグソーパズル――を比較した。それらの復元も通例の説がどこか間違っていることを確かめた。

「それは幾何学的にまったく不可能だった」とジグロッホは話す。「見れば見るほど、それは意味をなさなかった」

代わりに、彼女とミハリヌークは約2億年前から5000万年前までの間に起こったと考えられる違ったシナリオを持ち出した。北アメリカの西にあった島弧がこの大陸へと衝突し始め、ひとつひとつ上に積み重なったというものだ。

それから北アメリカは、その東で起こった大西洋の拡大によって押されて、西へと動き始めた。それは島々を乗り越えた。島々の一部は大陸の上に積み重なり、一部はその下へと深く沈んでスラブを形成した。最後に、地質学者たちがこんにち見るような配置で、海洋地殻が大陸の下へと東向きに沈み込み始めた。

ジグロッホはこのシナリオが、なぜ埋まっているスラブが斜めでなく垂直に積み重なっているかなど、いくつかの長年の疑問を解決すると話す。

「たくさんのことが今もっと単純になった」と彼女は話す。

Nature News
How the West was built
Alexandra Witze, 03 April 2013
Nature doi:10.1038/nature.2013.12724

原論文
Karin Sigloch & Mitchell G. Mihalynuk
Intra-oceanic subduction shaped the assembly of Cordilleran North America
Nature 496, 50–56 (04 April 2013), Published online 03 April 2013
doi:10.1038/nature12019



北アメリカコルディレラ

建設的衝突


ミュンヘン, 04/03/2013

北アメリカコルディレラの山脈は何十個もの別個のブロックからなる。新しい研究はそれらの起源の様式を整理し、それらの集積に寄与したこれまで知られていなかった海洋プレートを特定する。



北アメリカの西部地域に卓越する広範な高標高地形の領域は例外的に広く、沿岸山脈、ロッキー山地、およびそのあいだの高原を含む。じっさいは、この山地帯はさまざまな年代と起源の何十個もの地殻ブロックで構成され、それらは過去2億年にわたって北アメリカへと結合してきたものだ。「こえらのブロックがどのように北アメリカにやってきたかは長年のパズルだ」とLMUの地球物理学者、カリン・ジグロッホ(Karin Sigloch)は話す。彼女はカナダの地質学者、ミッチェル・ミハリヌーク(Mitchell Mihalynuk)と共同で、この問題を詳しく研究してきた。

衝突と大陸成長

付加プロセスの一般的なモデルの一つは、巨大な海洋プレート―ファラロンプレート―がアメリカプレートの縁へと東向きに地殻断片を掃き寄せるコンベアー・ベルトとして働いたと仮定する。より密度の高いファラロンプレートがアメリカプレートの下に沈み込むにつれて、それらの断片はアメリカプレートに付着した。ところが、このシナリオはいくつかの地質学的研究結果と矛盾していて、海洋プレートが大陸プレートの下へ沈み込む古典的例である、南アメリカ西岸で同じ現象が観察されない理由を説明しない。地殻ブロック自体の正確な供給源も謎のままであるが、地質学的研究はそれらがいくつかの火山島のグループに由来することを示している。「北アメリカの地質学的層序は時間を経るとともに大きく変形を受けていて、解釈がきわめて難しい。だからこれらの研究結果は確認されてこなかった」とジグロッホは話す。

ジグロッホとミハリヌークは、地震波トモグラフィーで得られた地球物理学的結果を組み合わせて、付加プロセスの包括的な姿をまとめることに成功した。この技術は地震波の伝播速度を分析することによって、下部マントルの水準まで深く地球内部の地球物理学的構造を探査することを可能にする。この手法はとても深くにある太古のテクトニックプレートの残存物、はるか昔に沈み込んだ(地表から消え、マントルへと沈んで戻った)海洋底、をイメージ化できる。

ファラロンプレートの海洋内部の沈み込み

たいへん驚いたことに、新しいデータはファラロンプレートが想定されていたのよりもはるかに小さく、当時北アメリカの大陸縁だったもののかなり西で沈み込みをしていたことを示す。それは衝突し、下に沈み込んでいたのではなく、あいだに挟まったこれまで知られていなかった海洋プレートがあったのだ。ジグロッホとミハリヌークは、沈み込み位置を示すいくつかの深海の海溝の残存物も特定することができた。そこで海洋プレートは急角度でマントルへと突入し、その底へとほぼ垂直に引き入れられていた。「沈み込みプロセスに伴う火山活動はたくさんの新しい地殻物質を生成し、海溝の線に沿った島弧という形で出現し、そして地殻ブロックのための物質を供給したのだろう」とジグロッホは説明する。

北太平洋の磁化された海底の縞模様が示すように、これらのイベントが進行するとともに、アメリカプレートは一定の速さで西へと進んでいた。最初に消費されることになったのはこれまで知られていなかった海洋プレートだった。それは現在の北アメリカ東岸の地下で地震学的に検知できる。その次になってこの大陸はファラロンプレートと遭遇し始めた。その西向きの旅にて、北アメリカはあいだにある島弧を一つ一つ乗り越えた―どんどんそれらを併合し、米国西部の広い山地を構築していった。
(Nature, 4.4.2013)

Ludwig-Maximilians-Universität München, NEWS
Constructive collisions
04/03/2013
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