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絶滅動物の潜水能力

筋肉のほとんどを酸素にする



動物は極限環境で酸素を得るさまざまな方法を進化させてきた。

Brian Owens
13 June 2013


水中に2時間もとどまれる、ミナミゾウアザラシ(Mirounga leonina)などの持久力のある潜水動物は、筋組織に詰め込む酸素を増やすことで適応している。
Michael Pitts/NPL


酸素は生命に必須であり、動物は極限環境――水中深く、高高度、非常時など――で酸素へのアクセスを確保するさまざまな方法を発展させてきた。今日サイエンス誌(Science)に発表された3本の論文は異なった動物がこの芸当をなし遂げる方法と、その特有の能力がどのように進化したかを調査している。

ローハンプトン大学(ロンドン)の動物生理学者、エンリコ・レゼンデ(Enrico Rezende)は3本の論文すべてが同じ疑問への答えを求めていると話す。「筋肉に酸素を運ぶ効率の良いシステムをどのように作ったのか?」

3つの研究のうち1番目の論文の中で、リヴァプール大学(英国)の動物学者、マイケル・ベレンブリンク(Michael Berenbrink)率いるチームは、深海潜水哺乳類においてミオグロビンと呼ばれるタンパクを研究した。ミオグロビンは筋肉の中の主な酸素貯蔵分子で、筋組織にその赤い色を与える。クジラなどの潜水動物はミオグロビンをたくさん持つため筋肉が黒く見える。これは奇妙だ、とベレンブリンクは話す。そのような高い濃度ではミオグロビンは互いにかたまって使えなくなってしまうはずだからだ。

そのため彼のチームはこのタンパクのアミノ酸配列をを詳しく調べ、水棲および潜水哺乳類のミオグロビンが陸棲の近縁種のそれよりはるかに大きな正電荷を持つことを発見した。ベレンブリンクはこれが水棲哺乳類に見られる高いミオグロビン濃度を可能にしていると考えている。タンパク分子が互いにはじき合うためだ。

過去へのダイビング
ベレンブリンクと彼の共同研究者たちは現生動物の祖先のミオグロビン配列を復元した。それによってチームは絶滅哺乳類の最大潜水時間を予言するのが可能になった。「ミオグロビン配列をもらえれば、その動物が良い潜水者か否かを言えるよ」とベレンブリンクは話す。

異なった動物の復元配列を使ってそれらが持つミオグロビンの正電荷を推測し、動物の体重についての情報と合わせて、チームは初期のクジラ類の祖先――陸棲のオオカミサイズの動物パキケトゥス(Pakicetus)――が90秒そこそこしか水中にとどまれなかったことを推定することができた。しかしパキケトゥスより約1500万年後に出現した、より大きな6トンのバシロサウルス(Basilosaurus)は約17分も潜水することができた。多くの現生クジラ類は1時間以上も潜ったままでいられる。

2番目の論文で、ジェイムズ・クック大学(オーストラリア、タウンズヴィル)の魚類生理学者、ジョディー・ラマー(Jodie Rummer)と彼女の共同研究者たちは条鰭類にしか見られない特有のタイプのヘモグロビンを調査した。このバージョンの血液中の酸素輸送分子は酸度にとても敏感で、周囲のpHが落ちるとそれが持つ酸素のすべてをすぐに放り出す――ルート効果と呼ばれるプロセス。

この効果は魚類の浮力器官(浮き袋)で良く知られ、それは強い圧力勾配に抗して酸素を浮き袋へとポンプするのに使われている。しかしこの効果が筋肉への酸素運搬を増やすのかどうかは分かっていなかった。ラマーは最初に生きている魚類の筋中に酸素センサーを埋め込んだ。それを高い水中二酸化炭素濃度など、少々ストレスのある状況に露出させると、筋中の酸素レベルが65%上昇するのが観察された。これはCO2を赤血球内へとシャトルすることによって、赤血球内の酸度を増やす酵素によって可能になっていた。

ラマーと彼女の共同研究者たちはルートヘモグロビンが、サケのような魚類にそのような持久アスリートになって競争で優位になるのを可能にしていると考えている。「魚類は脊椎動物の50%を占める。これは彼らの進化的成功への鍵だったのだろう」と彼女は話す。

最後に、ネブラスカ大学(リンカーン)の分子生物学者、ジェイ・ストーツ(Jay Storz)率いるチームは、シカネズミ(Peromyscus maniculatus)のヘモグロビンを研究した。異なった標高に棲息するシカネズミは異なったバージョンのヘモグロビンを持ち、高標高のバージョンは低標高に棲息するシカネズミのヘモグロビンより高い酸素との親和性を持つ。ストーツは12ヶ所の変異(3つのクラスターのグループされる)がこの2つの多様性の原因となっていることを見つけた。

サイエンス誌に3つすべての論文を概観するコメンタリーを書いたレゼンデは、これらの研究は動物がその筋肉に運搬する酸素量を増やすためにいくつかの方法を見つけているが、すべてが一つの統一テーマに従っていると話す。すなわち、すべての適応が動物に困難な環境下でより良い性能を発揮するのを助けている。そしてこれはとても有用なため、異なった経路を通って複数回進化している。「酸素運搬が増えることはほとんど常に高い能力をともなう」と彼は話す。

Nature News
Making the most of muscle oxygen
Brian Owens, 13 June 2013
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