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三畳紀を通す掘削調査計画

地質学者たちはトライアシック・パークに向かってドリルを進める



アリゾナ州の岩石コアは激動の時代の整然とした姿をもたらす。

Alexandra Witze

01 October 2013


化石の森国立公園のチンディ・ポイント(Chinde Point)の赤い岩石が、すぐに2億年以上前のイベントのまったく新しい姿を見せてくれるだろう。
A. Witze


アリゾナ州の化石の森国立公園(Petrified Forest National Park)に、観光客は石化した樹木の巨大な輝く丸太を見て驚嘆しに群がっている。しかし今月そこに、地質学者たちが目には見えないが科学的にもっと重要なものを探しに群がろうとしている。彼らが求めているのは、2億年以上前の岩石に実施する、2分の1キロメートルのボーリング調査によって得られるコアだ。

ボーリング調査団は、小さな初期の恐竜類や巨大なワニ様のフィトサウルス類をはじめ、葉や花粉などからなる化石化した生態系全体の化石が含まれる岩石の層を貫く掘削をしながら、数週間を過ごすことになる。このUS$970,000をかけた掘削プロジェクトのゴールは、中期および後期三畳紀のほとんどを縫い合わせて完全な姿を復元することだ。この時期は、大絶滅イベントと恐竜の出現の両方が起こった激動の期間だ。地球科学者たちはコアにある火山灰層中の放射性ウランの崩壊を使って、約2億0500万から2億3500万年前のあいだに起こったイベントの正確な年代を測定したいと思っている。超大陸パンゲアが離ればなれになる直前の頃だ。

「これは三畳紀の決定的な部分に整然な時間の枠組みを作り上げるめったにない好機だ」とテキサス大学(ダラス)の地質学者で本プロジェクトのリーダーの一人である、ジョン・ガイスマン(John Geissman)は話す。「ほかにも陸上の三畳紀記録はあるが、詳細なこととなると化石の森がとても凄く良い」

化石の森の試みは実現までに何年もかかっている。この計画は1990年から1993年のあいだにニュージャージー州のニューアーク堆積盆(Newark sediment basin)の掘削で三畳紀のコアを採取したプロジェクトの後継だ(引用1)。そのプロジェクトの目的は、地球が太陽を回る軌道の形が循環して移り変わるあいだに堆積した堆積物の量の変化を解明することだった。「ニューアークのタイムスケールが正しいことを示せれば、太陽系の振る舞いを実証的にカリブレートできる」と、ラモント-ドハティ地球観測所(ニューヨーク州パリセイズ)の地質学者で本プロジェクトチームのメンバーである、ポール・オルセン(Paul Olsen)は話す。「それがおそらく私にとっていちばん興奮するところだ」

米国国立科学財団(NSF)と国際陸上科学掘削計画(ICDP)が支援するこの試みは、くすぶり続けるある議論を解決する助けにもなるかもしれない。ニューアークのデータと地中海の三畳紀の岩石のデータとの比較によって、一部の研究者たちはこの時代の歴史の根本的な改訂を提案している。この再編によって三畳紀の一つの区分――ノール期――が三畳紀全体のほぼ半分を占めるようになる。これは特定の恐竜の出現を含む、重要な進化イベントの年代を大きく変えることになる。



「長いノール期」という考えについては激しい論争が続いている(引用2)。化石の森のコアはこの議論を鎮めるのに十分な記録を取る必要があるだろう。しかしこの岩石には、風化や突然の地質イベントのせいで、たくさんの時間的ギャップがある。たとえば、表面侵食のために、コアは約2億年前の三畳紀の最末期の部分をを捕らえられないだろう。このとき、大絶滅が地球全体を一掃し、多くの恐竜類の類縁が死に絶えた。

コアがはじまるのは、およそ2億0500万年前の年代の、チンリ累層(Chinle formation)と呼ばれる層のなかの岩石だ(図参照)。いくつかの転換点を含むコアの旅は、モエンコピ累層(Moenkopi formation)を通過して約2億3500万年前の岩石でストップする。記録は三畳紀のひとつ前のペルム紀の岩石へと数千万年スキップする。

「一部が欠けることになるのが分かっている」とガイスマンは話す。しかし三畳紀の大半のほぼ完全な記録を、このようなよく研究された岩石層で得ることは、貴重な情報の宝庫をもたらすことになる。

1850年代から地質学者たちは化石の森地域を探索し、いちばん最近は一連の豊富な三畳紀化石を求めて調査されている。たとえば2004年以来に、レヴエルトサウルス(Revueltosaurus)と呼ばれるワニ様の動物の数体の骨格が発掘されている。この動物はそれまでその歯しか知られていなかった。イヌサイズのコエロフィシス(Coelophysis)をはじめとする初期恐竜類もその地を歩き回っていた。放射性年代はこれらの恐竜類が南北アメリカ大陸の他の部分の恐竜との関係を示している(引用3)。

目を見張ることに、化石を含む岩石は公園内のほぼ全域に広がっている、と化石の森国立公園の古生物学者、ビル・パーカー(Bill Parker)は話す。このチャレンジはバラバラだった発見を整然とした、年代のはっきりした物語へと結びつけるものだ。多くの表層の岩石はひどく風化しているために化石の関係が歪められ、放射年代測定は不可能以外のなにものでもない。「歩いて降りるだけで適切な順序ですべての岩石を見られる、グランドキャニオンのようにはいかない」とパーカーは話す。「地下の一つのコア試料を得るだけで、その問題はすべて解決されるだろう」。米国の国立公園内での掘削は公園の局長の裁量によって許可される。化石の森は自身を科学公園と呼び、フルタイムの古生物学者としてのスタッフにパーカーがいるところが普通のところと違う。

研究者たちにとって大きな疑問はいつ掘削が始められるかだ。チームは10月8日に開始することを望んでいたが、その計画は現在怪しくなっている。化石の森国立公園は、米政府の他の部分とともに、10月1日に閉鎖された。公園は政府予算を持続するための計画について議会が合意するまで再開されない。遅延が長引きすぎると、掘削は来春に再スケジュールされることになるだろう。

究極的には、この計画の科学的成果が強固なものであれば、それは三畳紀の地下に眠る歴史のさらなる研究への道を開くだろう。チームはすでに掘削することができる他のコアもに目を向けている。

元記事
Nature News
Geologists take drill to Triassic park
Alexandra Witze, 01 October 2013
Nature 502, 14–15 (03 October 2013) doi:10.1038/502014a
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