Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://yuihaga.blog.fc2.com/tb.php/290-caacfc58

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

ドロモメロンと恐竜の出現

恐竜の出現はやはりそれほど急速ではなかった



By Robert Sanders, Media Relations | 19 July 2007

バークリー-ニューメキシコ州北部のよく描かれた名所、アロヨで発見された化石によって恐竜類と非恐竜祖先が数千万年にわたって隣り合って棲息していたことがはじめて明らかになった。このことから恐竜類が時代遅れだと思われていた先行動物たちと急速に置き換わったという考えが間違いであることが分かった。


ニューメキシコ州ゴーストランチでUCバークリーとアメリカ自然史博物館の科学者たちによって発見された、2種の肉食恐竜と2種の恐竜の祖先動物。いちばん後ろが未同定のコエロフィシス上科恐竜で、その前が恐竜チンデサウルス・ブリアンスマリ。チンデサウルスは現在のクロコダイル類の祖先動物を食べている。手前が2種の恐竜の祖先動物で、シレサウルスに似た四足歩行の草食動物と、いちばん前の新しく記載されたドロモメロン・ロメリ。(Drawing by Donna Braginetz for UC Berkeley, courtesy of Science magazine)

化石はゴーストランチのヘイデン採石場(Hayden Quarry)から、カリフォルニア大学バークリー校、アメリカ自然史博物館、およびフィールド博物館の古生物学者たちのチームによって発掘された。ゴーストランチはジョージア・オキーフ(Georgia O'Keefe)の絵で名が知られた地域だ。研究者たちがドロモメロン・ロメリ(Dromomeron romeri)と名づけた新種の恐竜類に先行する動物の化石骨を含む、発見はサイエンス誌(Science)の6月20日号の表紙記事に記載された。

「今まで、古生物学者たちは恐竜の先行動物は恐竜が出現するはるか前にいなくなっていたと考えていた。つまり恐竜の祖先動物は恐竜との競争に負け、置き換えられて生き残らなかったと考えられた」と共著者のUCバークリー総合生物学教授・同古生物学博物館学芸員、ケヴィン・パディアン(Kevin Padian)は話した。「証拠によると両者は1500万年や2000万年かそれ以上にわたって共存していたらしい」

筆頭著者のUCバークリーとニューヨークのアメリカ自然史博物館の院生、ランドル・アーミス(Randall Irmis)とスターリング・ネスビット(Sterling Nesbitt)によると、新しい骨がもたらす解剖学情報は恐竜の先行動物の進化、それらの真の恐竜類への変遷、および恐竜類がどのように多様化したかについて古生物学者たちに教えてくれる。

「恐竜の先行動物、すなわち恐竜形類(dinosauromorphs)が恐竜とともに見つかったことは、切り替わりのペースについてのことを教えてくれる」とアーミスは話した。「先行動物と恐竜類とのあいだに競争があったのなら、それは極めて長きにわたる競争だった」

もう一つの仮説は三畳紀後期に起こった多数の動物が突然絶滅したことによって恐竜類が多様化しついには全地球に棲み着くことができたと考えていた。だが新しい発見に基づくと「後期三畳紀に絶滅したとされていたグループのかなり多くが生き残っていた」とアーミスは話した。

恐竜類や、哺乳類、トカゲ類、ワニ類、カメ類、およびカエル類を含む多くの他の動物たちは後期三畳紀(2億3500万から2億年前)に出現したが、恐竜類が地球を支配し恐竜の先行動物のすべてが絶滅したのはジュラ紀(2億から1億2000万年前)になってからだった。そのため後期三畳紀の恐竜類の化石は少なく、2003年にシレサウルス(Silesaurus、サイレソーラス)という名前の生物がポーランドで発見されるまでは恐竜の先行動物も後期三畳紀から見つかっていなかった。

ヘイデン採石場で、アーミスとネスビットは初期恐竜類と恐竜の先行動物の両方を、ワニ類の祖先、魚類、および両生類の骨とともに見つけた。すべて年代は2億2000万から2億1000万年前までのものだ。サイエンス誌の報告には肉食恐竜チンデサウルス・ブリアンスマリ(Chindesaurus bryansmalli、シンディソーラス)の脚の骨(大腿骨)と、有名な三畳紀の肉食恐竜コエロフィシス(Coelophysis、シーロファイシス)の近縁種の発見も詳述されている。両種は2本脚で歩いており、そのさまは1993年の映画『ジュラシックパーク』("Jurassic Park")で狡猾なパックハンターとして描かれた、はるかに後の時代のヴェロキラプトル(Velociraptor)を思わせる。


未同定のコエロフィシス上科恐竜;恐竜チンデサウルス・ブリアンスマリ;恐竜の先行動物シレサウルスに似た四足歩行の草食動物;および新しく記載された恐竜の先行動物ドロモメロン・ロメリ(後ろから前)のサイズ比較。(Drawing by Donna Braginetz for UC Berkeley)

この産地で初めて見つかった恐竜の先行動物がドロモメロン・ロメリ(ドロモメロン・ロマライ)で、ラゲルペトン(Lagerpeton)という名前の2億3500万年前のアルゼンチンにいた中期三畳紀の先行動物に近縁な生物だ。ドロモメロンは全長3から5フィートで、二足歩行だったと思われる、と著者たちは結論づけている。もう一つの先行動物は未命名の、四足歩行の、クチバシのある草を食む動物であり、サイズはドロモメロンの約4倍でシレサウルスと同じくらいだ。

「誰もがすべての恐竜の祖先動物は小さな肉食の、二足歩行の動物だったと考えていた」とアーミスは話した。「このシレサウルスに似た生物は恐竜の形態をまだ保っているが、四足歩行の草食動物が見つかるとは予想されていなかった」

アーミスは後期三畳紀のあいだ、世界の大陸はパンゲアと呼ばれる単一の超大陸であり、ニューメキシコ州の産地は当時赤道付近にあったことを指摘した。それに対して、アルゼンチンの恐竜の先行動物はパンゲアの中でも中緯度から産したものだ。これは恐竜の先行動物の生き残りに地理的差異があったことを示唆するか、あるいは単に産出化石が不足していることを反映しているかだ、と彼は話した。

画家オキーフが住んでいたアビキューの町の近くにあるゴーストランチはチンリ累層(Chinle Formation)から発掘された三畳紀の化石で知られている。化石の多くは採石場の本部にあるルース・ホール古生物学博物館に保管されていて、そこは長老派教会によってリトリート・会議センターとして運営されている。UCバークリーとアメリカ自然史博物館の科学者たちは過去80年間のさまざまな期間にこの地を訪れていて、高名な古生物学者エドワード・ドリンカー・コープ(Edward Drinker Cope)のために収集するコレクターたちが1881年に最初のコエロフィシス(Coelophysis)恐竜の化石を発見した。

だが、ヘイデン採石場は2002年にハイカーが化石を発見してから開始された比較的新しい発掘地だ。2005年にゴーストランチの古生物学者アレックス・ダウンズ(Alex Downs)がこれらの化石の一部をアーミスとネスビットに見せた後、2人の大学院生は2006年の夏と今夏の始めに、一週間の夏の古生物学セミナーに参加した市民のメンバーの助力を得ながら、この産地を発掘する手筈を整えた。


ニューメキシコ州ゴーストランチのヘイデン採石場で発見された恐竜の骨。(Randall Irmis/UC Berkeley photo)

「2005年の夏に、我々は採石場で1日過ごして半ダースの恐竜の骨を見つけた。そんなの三畳紀の堆積物では聞いたことがないことだ」とアーミスは話した。「私は夏が来るたびにペトリファイド・フォレスト国立公園でフィールドワークをしながら過ごした。そこには同じ年代の岩石があり、見つかった恐竜の骨は運が良くて1シーズンに半ダースだ。だから、我々はこれが非常に特別な産地であることが分かった」

ぜんぶで彼らは1,300点の化石標本を見つけ、その中にはいくつかの完全な骨もあった。論文に記載された化石に完全な骨格をつくるものはなかった。ほとんどが20フィート×10フィートの範囲で採集された。研究チームは採石場の中の3か所で発掘を続けていて、がれきをふるいにかけて哺乳類、トカゲ類、魚類のより小さな化石を探しているところだ。

「ランディとスターリングはこの全てのものを見つけたとは賢い;二人の男はもの凄い仕事をまさにやろうとしている」とパディアンは話した。ネスビットがUCバークリーから総合生物学の学士を得たことに言及して、パディアンはこう続けた。「彼らは恐竜の始まりである、三畳紀からの発見というUCバークリーの伝統を続けている」

アーミス、ネスビット、パディアン、およびダウンズに加えて、他の著者はシカゴのフィールド自然史博物館の院生ネイサン・D・スミス(Nathan D. Smith)、アメリカ自然史博物館の院生アラン・H・ターナー(Alan H. Turner)、およびコロラド大学(ボルダー)の院生ダニエル・ウーディ(Daniel Woody)である。

フィールド調査はナショナルジオグラフィック協会、セオドア・ルーズヴェルト記念基金、およびジュラシック財団の資金を受けた。アーミスとネスビットはアメリカ国立科学財団院生奨学金の支援も受けた。

元記事
UC Berkeley Press Release
Rise of dinosaurs not so rapid after all
Robert Sanders, 19 July 2007

原論文
Randall B. Irmis, Sterling J. Nesbitt, Kevin Padian, Nathan D. Smith, Alan H. Turner, Daniel Woody, Alex Downs
A Late Triassic Dinosauromorph Assemblage from New Mexico and the Rise of Dinosaurs
Science 20 July 2007: Vol. 317 no. 5836 pp. 358-361
DOI: 10.1126/science.1143325
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://yuihaga.blog.fc2.com/tb.php/290-caacfc58

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。