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豪州初のスピノサウルス類

First Australian spinosaur dinosaur had global distribution (Natural History Museum)
Scientists identify first-ever Australian spinosaur dinosaur (Monash University)
Fish-eating dino once roamed Australia (ABC Science)
Australian dinosaur had UK double (BBC News)
Crocodile-Nosed Dinosaur Found in Australia (LiveScience.com)
Spinosaur fossil uncovered on Vic coast (Sydney Morning Herald/AAP)
ScienceShot: Crocodile-Snouted Dinosaur Discovered Down Under (ScienceNOW)
Tiny fossil forces dinosaur revision (The Age)

オーストラリアからスピノサウルス類の化石が見つかったらしい。
スピノサウルス類がオーストラリア大陸から出土したのは初めてであり、この仲間が前期白亜紀に全世界的に分布していたことが明らかになったという。
この化石は6月15日付けのBiology Letters誌に記載された(ただし16日現在、雑誌のWebページには掲載されていない)。

スピノサウルス科はワニのような細長い口吻が特徴の、魚を主食とする半水棲生活をしていた恐竜の仲間で、前期白亜紀に主に栄えた連中だ。
映画『ジュラシックパークⅢ』で、背中に帆を持つスピノサウルスがティラノサウルスと戦っていたのを覚えてる人もいるだろう。
魚みたいに丸呑みできるものばかり食ってると歯が単純な形へと進化するらしく、スピノサウルス類の歯は単純な円錐形をしている。
ミネラルフェアで安く売られているモロッコ産の円錐形をした歯化石に、「スピノサウルス科」というラベルがついているのを思い浮かべた人は、かなりの通である。

この「ワニ鼻の魚食い恐竜」がオーストラリアから見つかって何が凄いかというと、まずスピノサウルス類が今まで考えられていたより広く分布していたことが分かったのがウレシイ。
記載論文の筆頭著者であるロンドン自然史博物館のポール・バレット博士は、BBCの取材に対し「北や南の大陸に特殊化したと考えられてきた恐竜のグループの多くが、実際は全世界的な分布を持っていたことに我々は気づき始めた」と語っている。
もう一つ、前期白亜紀のオーストラリア産スピノサウルス類が見つかったことは、ゴンドワナ大陸の分裂と恐竜の分布の関係に新情報をもたらすのもウレシイらしい。
三畳紀まで存在した超大陸パンゲアは、ジュラ紀に北のローラシアと南のゴンドワナへと分裂し、前期白亜紀にはゴンドワナ自体も東西に分裂を始めた。
今回の化石はまさにゴンドワナが東ゴンドワナと西ゴンドワナに分裂しはじめた時代のものであり、大陸分裂に絡めて論じない手はない。
ScienceNOWの記事によると、この標本は「オーストラリアの恐竜はアフリカより南アメリカのカウンターパートとよく似ており、アフリカが最初に分離したことを示す」という説を裏づけるものだという。

でも、当時ゴンドワナの一部だったオーストラリアからスピノサウルス類が見つかったことは、記事が書くように予想外の発見だったのだろうか。
スピノサウルス科というと、アフリカのスピノサウルスやスコミムス、南米のイリタトルなど、ゴンドワナ要素のイメージが強い。
むしろ、ヨーロッパのイングランド南部からのバリオニクス、アジアのタイや群馬県神流町(旧中里村)から見つかった歯など、「非ゴンドワナ」なスピノサウルス類のほうが珍しい存在だ。
だから、神流町(旧中里村)の山中地溝帯から貴重なアジア産スピノサウルス類の歯が出たときも「スピノサウルス類がこんなアジアの端まで分布していたのは新発見だ」と言っていた気がするし、
「前期白亜紀の日本はゴンドワナ要素が混じる特異な動物相を持っていた」という話に絡めて語っていた人もいたと思う。

だから、ゴンドワナだったオーストラリアにスピノサウルス類がいてもおかしくはないが、これが日本にいたらかなりびっくりするような話、という感想を持ってしまう。
ただし、さいきんオーストラリアの前期白亜紀層からティラノサウルス類が発見されるなど、北と南の恐竜がこれまで考えられてきた以上に南北間を行き来していたことは確かなようだ。
前期白亜紀に北と南の恐竜が入り交じっていたのは日本だけではなかった、ということデスナ。

化石は2005年にマイケル・クリーランドとジョージ・カスパーによってヴィクトリア州沿岸にあるケープ・オトウェイ・ライトハウスの近くで発見された。
メルボルンのミュージアム・ヴィクトリアに収蔵され、3年前にバレット博士らのチームによって分析が開始された。
標本は長さ4.2cmの頸椎が一個のみ。骨同士が完全には融合しておらず、亜成体(juvenile)のものと考えられている。
推定体長は2mほどで、スピノサウルス類としては小型である。

ロンドン自然史博物館(かつての大英博物館自然史部門)のページでバレット氏は、「新しいオーストラリアの標本はバリオニクスとほとんど同一だけれども、我々はそれに名前をつけないように決めた。
一つの椎骨は骨格の全ての部分がバリオニクスと似ているかどうかを確立するのに十分な詳細を保存していない。
この疑問を解決するにはさらに完全な標本が必要だろう」と述べている。
この部分には全面的に賛成であり拍手を送りたい。
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