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歯が示す初期人類の食性

初期人類の食事はキリンと似ていた

by Ann Gibbons on 27 June 2012, 1:07 PM


夕食は何?このラインのAu. sediba(頭骨)の歯の上の硬化した歯垢は、それが食べた葉、樹皮、および他の植物の化石を含んでいた。Credit: (teeth) Amanda Henry; (skull) Nature Press

高繊維食について語ろう。人類の仲間の最新メンバー、Australopithecus sedibaは、十分な樹皮、葉、および果実を食べていて、その食欲はヒトよりもチンパンジーのものに似ていた。それは新しい研究の結論だ。この中で研究者たちの国際チームは最先端の手法を使って、200万年近く前に、マラパ(南アフリカ)の死の縦穴へと落ちた、二体のアウストラロピテクス類の食性を分析した。

この生き物が森林での採餌を好んでいたことは、研究者たちを驚かせた。彼らはその時まで、人類進化では人類の仲間のほとんどのメンバーは、たとえばサバンナの草や塊茎――あるいはそれらを餌とする動物――を食べるなどして、異なった生息地からの広範囲の食べ物を食べていたと考えていた。我々の系統はチンパンジーから分岐してから長く経つが、Au. sedibaの「食事は他の何よりもチンプやキリンの食事によく似ていた」と、共著者のアーカンソー大学(フェイエットビル)の古人類学者、ピーター・アンガーは話す。

2008年にメスと子供オスの著しく保存状態の良い部分骨格が発見されて以後、研究者たちはAu. sedibaが人類の仲間のツリーのどこに当てはまるのか、そしてこの種のメンバーが、我々の属Homoの初期メンバーとAustralopithecusの、どちらに似た活動をしていたのか知りたいと思ってきた。この両属はともにこの時代のアフリカに生息していた。アウストラロピテクス類に分類されているけれども、この生物は部分的に類人猿であり、脳は小さく、腕は長く、チンプサイズの体で、産道は狭かった。しかし彼らは部分的に人類であり、手の指は短く、親指は長くて高精度な把握のために使われ、脳はヒトと同様に再構成され始めており、一部の研究者に彼らが我々の属の祖先の候補だという考えを起こさせている。だから彼らの行動についての新しい窓はどれも、研究者が「かつて生きていた動物」として彼らを理解するのを助けるだろう、とアンガーは話す。「我々は、彼らが食べていたものと彼らが生息していた生息地のタイプを調べるために、彼らの食性を突き止めたいと考えた」

化石は石灰化した岩石の中に包まれていて、とても保存状態が良かったために研究者たちは彼らの食性を分析するのに三つの異なった手法を使うことができた。最も興奮したのは、彼らが歯のエナメルにいまだにファイトリス――違う植物が珪酸を吸収したときにそれぞれ違った形に形作られる顕微鏡サイズの植物化石――があることに気づいたときだ。マックス・プランク進化人類学研究所(ドイツ、ライプツィヒ)の古人類学者、アマンダ・ヘンリーは、若いオスの二本の歯から38点のファイトリスを取り出した。これは初期人類からの初めてのファイトリス摘出であった(以前に、彼女はファイトリスをネアンデルタール人から取り出していた)。彼女は果実、葉、木、および樹皮のほかに、熱帯林や日陰では育つが、開けたサバンナでは育たない、草またはスゲに由来するファイトリスを見つけた。

一方で、コロラド大学(ボルダー)の古人類学者、マット・スポンハイマーと彼の共同研究者たちはレーザーを使って歯のエナメルの、長さ1ミリメートル以下の、小さな断面を切り出した。それは二つの同位体(炭素元素の種類)、13Cと12Cを放出した。これら二つの同位体の割合はその個体が、歯が形成される子供の時に食べた植生のタイプを反映する。13Cが少ない植物はイチジクやヤシなどの、いわゆるC3植物であり、それは日陰や林の中で育つ。13Cが多い植物はC4植物であり、太陽の下で育つ草類を含む。

スポンハイマーはAu. sedibaの個体が、あらゆる他のヒト亜科のテスト対象よりも多くのC3植物を食べていたことを見い出した。その食物の中の炭素は「ヒト亜科にしては異常」であり、「よりキリンらしい」。ヒト亜科のテスト対象の中で、その食性が最も似ていたのは、440万年前のエチオピアに生息していたさらに原始的なヒト亜科、Ardipithecus ramidusの食性だ。アンガーは歯の上の顕微鏡サイズの咬耗(微小咬耗)パターンも精査し、Au. sedibaが食べていたのは、Au. robustusH. erectusが食べていたものと似た硬い食べ物であり、一部の研究者たちがAu. sedibaと近縁だと考える別の南アフリカの種、Au. africanusが典型的に消費していた食べ物ほど軟らかいものではなかったことを見い出した。

全体から見ると、「三種類の証拠はこれら二個体が、同様の古さのアフリカのヒト亜科の食性と比較して、予期しない食性を持っていたことを示す」と、著者たちは今日のNature誌に報告した。Au. sedibaは、この地域で豊富だった草やそれを餌にしていた動物ではなく、森林の中で葉、果実、および樹皮を探していた。これはAu. sedibaが森林の中での食事を好んだことを示す。このことは、木登りへの適応である、長い腕、狭い腰、および原始的なかかとなど、その解剖学に類人猿様な部分があることと合致する。だからその食性は現在のサバンナチンプのものと最も似ている。これは他のヒト亜科の幅広い食性が、当時にしてはどれだけ異常だったかを強調する、とアンガーは話す。

この種の分析は「古人類学研究における将来の波だ」と、ハイポイント大学(ノースカロライナ州ハイポイント)の古人類学者、マーク・ティーフォードは話す。この発見は「我々の祖先系統だけでなく、我々の直近の祖先の食性について、そして行動についての再考も必要となる」とカリフォルニア大学サンディエゴ校の人類学者、マーガレット・ショーニンガーはつけ加えた。「Australopithecus sedibaは、これまで報告された他のアウストラロピテクス類の食性のどれよりも、霊長類やArdipithecus ramidusに典型的な食性を持っている」言い換えれば、Au. sedibaが人類に祖先的だとしたら(多くの研究者はありそうにないと考えている)、我々の祖先が広範囲の生息地と行動を持ったのは人類進化で予測されるよりも新しかった、ということになるだろう。「様々な種がなお全ての範囲の生息地と環境を探求していた」と彼女は話す。「それは一種類の適応だけではなかった」

この研究はAu. sedibaの行動への洞察ももたらす、とショーニンガーは話す。それが森林地帯で食べ物を探していたとなると、より開けた地形に生息していたヒト亜科よりも恐しい捕食者と出会うことが少なかったと思われることから、その社会グループのサイズは小さかっただろう。三種類の証拠がすべて、たった200万年前に人類の仲間の一メンバーがいまだに森林で食料を探していたことを示すという事実は、科学者たちは今や200万年前に何が夕食に出たかを見い出す道具を持っているという点だけからも、「我々にちょっと立ち止まって考えさせる」とティーフォードは話す。

元記事
Science NOW
Early Human Ate Like a Giraffe
by Ann Gibbons on 27 June 2012, 1:07 PM

原論文
Amanda G. Henry, et al.
The diet of Australopithecus sediba
Nature (2012), doi:10.1038/nature11185, Published online 27 June 2012



多彩な国際チームだけあって、5機関からプレスリリースが出てます

マックスプランク研究所のプレスリリース
コロラド大学のプレスリリース
アーカンソー大学のプレスリリース
ウィトワーテルスラント大学のプレスリリース
ジョンズホプキンス大学のプレスリリース
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