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放射能で130人死ぬ?

原子力は体にいいもの?

by Dennis Normile on 18 July 2012, 2:45 PM


損傷した原子炉。2011年3月の地震と津波がそれに損傷を与えた数日後の、福島第一原子力発電所。Credit: Digital Globe

昨日発表された対立する研究の中で、去年の福島原子炉でのメルトダウンによって将来130人が癌死するという予想が、原子力が全体として人々の健康にとっての善し悪しを示すものになるのか、科学者たちは議論している。

議論の中心は、スタンフォード大学(カリフォルニア)の気象学者ジョン・テン・ホーヴと環境技師マーク・ジェイコブソンによる、昨日Energy & Environmental Science誌にオンラインで発表された論文だ。(論文のコピーが利用可能。)二人は、2011年3月11日の地震と津波の後に核燃料を冷却する電力の喪失によって、福島第一原子力発電所の複数の原子炉で、メルトダウンが起こった時に放出された放射性核種の見積もりから始めた。

彼らは核種のデータを三次元全球大気モデルに外挿して放射性降下物の全球マップを作り、正確性のチェックとして、風に運ばれた放射性核種が地上に堆積した濃度と汚染について、彼らのモデルの予想を実際の測定値と比較した。それから、彼らは米国環境保護庁が開発したモデルを使って、世界中の個体が被った、ヨウ素131、セシウム137、およびセシウム134の線量の見積もりを計算し、最後に背景放射線量を超える被爆はどんな量でも癌のリスクを比例して増加させるという理論――線形無閾値(LNT)モデルと呼ばれ、広く使われているが論争の的なっている――に従って、放射線誘発癌の発生率の見込みを見積もった。彼らは福島事故は15人から1100人の間の癌死の増加を引き起こす見込みであり、最良の見積もりは130人の死であると結論した。癌症例の増加の見込み数は24人から1800人までの範囲で、180人が彼らの最良の見積もりだった。(見積もりの範囲が広いのはモデルの不確実性による。)両方の場合で、日本は癌の矢面に立つことになるだろう。ヨーロッパと北アメリカはそれぞれ約1人、癌死が増えるだろう。

歩みをさらに進めて、二人は同じモデルをカリフォルニア州のディアブロ・キャニオン発電所の仮説的事故に適用した。彼らはそこで福島事故と同じ排出物を伴う事故があれば、地域の人口密度がはるかに低いにもかかわらず、気象条件の違いのために、25%のさらなる死を引き起こすだろうと結論した。

同じ雑誌に同時にオンラインで発表された、論文に附された"opinion"の中で、ノーベル賞受賞物理学者で、現SLAC国立加速器研究所(カリフォルニア州メンロパーク)と呼ばれる施設の前所長の、バートン・リヒターは、癌の見積もりを原子力の相対的安全性の証拠と見ている。「テン・ホーヴ-ジェイコブソン論文を読んで最初に感じたのは、巨大な地震と津波が引き起こした惨状に比較して、福島原子炉事故から放出された放射性物質の結果がなんて小さく予想されてるのか、ということだった」と、彼は地震と津波による20,000人の死者数を、放射性物質による結果として予測される死者の相対的少なさと対照させて書いている。「日本がいかなる原子力も使っていなかったら、どんな[健康]結果になっていたのか気になった」

その熟考に続いて、リヒターは日本が原子力の代わりに石炭やガスなどに依存していた場合の、化石燃料燃焼発電所によって放出される汚染物質の健康への影響によって失われると考えられる寿命期間の計算を提示した。そしてその評価では、原子力はガスに鼻先の差で勝ち、石炭に何マイルも勝つとリヒターは話した。電力出力テラワット時(TW-h)当たりで、石炭の使用は138年の寿命喪失を引き起こすと彼は見積もった。ガスでの同等の数字は42年だ。原子力ではテン・ホーヴ-ジェイコブソン論文による福島事故のせいにされる喪失を含めても、30年である。「明白な結論は原子力は他の選択肢より健康に良いということだ。多くの人にとって驚きの結論かもしれない」とリヒターは書いている。

リヒターはテン・ホーヴとジェイコブソンによる福島の分析が「初めての見積もりであり、これまで使われていなかった放射能測定の情報を使って放射性物質の地理的分布の非常に良い絵を得ている」とつけ加えた。彼はチームがLNTモデルを「生物学的影響の上限を与えるのに」使ったことにも賛成した。

東京大学の物理学者、早野龍五もチームのアプローチに異議を唱えた。彼は日本の市民の実際の放射性核種被爆を測定してきた。「私の意見では、[テン・ホーヴとジェイコブソン]論文はLNTモデルを不適切に適用した」と彼はScienceInsiderに語った。早野は、国際放射線防護委員会の勧告を指し示した。その勧告は、LNTモデルは職業被爆の制限を定めるために使われているが、不確実性が含まれるために、「非常に多い人数の人々が非常に長い期間にわたって受ける非常に小さな放射線量に関連する癌または遺伝病の仮説的症例数を計算する」のに使うべきではないとしている。

テン・ホーヴとジェイコブソンは、再び昨日のEnergy & Environmental Science誌の中で、リヒターの考えに答える機会も持った。第一に、彼らは癌死亡率は、福島発電所の周囲からの避難という苦難のせいで死亡した、ほとんどが老人と病人の、およそ600人のほかに加わるものだと注意した。第二に、彼らは単純に石炭とガスの代わりに、風力、太陽光、地熱、水力、潮力などの他のエネルギー源が原子力を置き換えられることを無視しているとしてリヒターを批難した。第三に、彼らは自分たちもリヒターも、化石燃料の採鉱および掘削と核廃棄物の処分の環境的影響を因子に入れていないことも注意した。しかし彼らはこれらの問題が彼らの論文の範囲を超えるとも記した。

ラウンド2に注目して待とう。

ScienceInsider
Is Nuclear Power Good for You?
by Dennis Normile on 18 July 2012, 2:45 PM

原論文
John E. Ten Hoeve and Mark Z. Jacobson, 2012.
Worldwide health effects of the Fukushima Daiichi nuclear accident
Energy Environ. Sci., 2012, Advance Article, DOI: 10.1039/C2EE22019A



ScienceInsiderの記事では癌死の見込みが130(15-1100)人となっていますが、スタンフォード大のプレスリリースでは130(15-1300)人となっていて、上限の数字が違います。これは、自分たちのモデルでは癌死の見込みの上限は1100人になったけど、I-131について他の人の論文の放出率に近くなるように、放出率を倍にして、さらにガス粒子の割合も増やしてみると、上限は1300人まで上がった、という話のようです(下限とベスト数についてはこの手順で何人に増えるのか、書かれていません)。何だか、癌死数の見込みの上限の数字だけを増やして、1300人というセンセーショナルな数字を作るための操作に見えます。

(2012/07/27追記)
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